お父様と暮らしていたKさんの場合(40代男性)

外に出るのが怖い…

before
ひたすら家でゲーム

【以前のご様子】
Kさんは、外出はできるが、統合失調症により薬を飲まないと異常行動が出てしまう方でした。

たとえばコンビニで弁当を盗んだり…。入退院を繰り返していました。

after
暇だから働いてみようかな…

【ご利用後】
まずは心を開いていただくために、訪問をして一緒にゲームをして過ごしました。Kさんは、お父様から「薬は飲んだか」、「なにかしたらどうか」と再三言われることに嫌気が差していたので、こちらからはあまり何も言わないようにしました。

「アイツはあのままでいいんですか?」と不安がるお父様には、現状の説明をして、待っていてくださいとお伝えしました。

すると、訪問を続けるうちに、ゲームに飽きて暇になったKさんは、ふと、「運動でもしようかな…」と言われたのです。そこで、一緒にトレーニングを行ってみました。

その後、ウォーキングにも飽きてきたようで、ある日「働いてみようかな…」と。

そこから就労の支援を行い、週に数回外で働けるまでになりました。

もちろん、就労を始めてからも職場でのストレスを抱えないように、支援を継続して、ヒアリングを続けています。お仕事も順調に続けられており、お父様も安心して見守られています。

ご利用者様からのコメントです
ご利用者様からのコメントです

初めは自分の部屋に人が来ることに抵抗を感じていました。ましてや初めての方々ばかり、どうしたものかというのが正直な気持ちでした。

結果ですが、心配することはないですね。

どの方も基本は看護師さん、健康の事は元よりお気遣いは素晴らしくこちらの話しを聞いてくれます。何でもいいです、こちらが話しがなくても大丈夫です。いつの間にかこんな時間だ!ということになっています。

他にわたしの場合ですが、作業所通いの時にあまりの環境のギャップに苦しんだ自分をどう適応させるのかと、悩み相談相手として心底心強かったです。

ある時は相談相手、ある時は趣味、時事ネタ、健康、など今では生活の一部として何気ないことを何でも話している。当たり前の習慣になってます。

この経験は無駄ではなく、人と話すことが苦手でなくなっている自分がいます。ほんと最初は話はスタッフの皆さまに任せてみてもいいかと思います。会うことから始めてみるのもありですね。

当ステーションが心がけたこと
当ステーションが心がけたこと

とにかく焦らないことを心がけました。

とにかく焦らないことを心がけました。
Kさんは、厳格なお父様に抑圧的な態度を取られていたことが何よりのストレスになっていると感じたからです。

お父様も決して悪気はなく、息子を心配するあまりつい口出ししてしまっていたのだと思います。

できないものは、できない。やりたくないものは、やりたくない。
それは怠けているのではなく、Kさんの心の状態が整っていないからなのです。

心の状態が良くなってくると、何か新しいことをやってみようかな?と自然と思うようになるものなのです。

ですが、機が熟すまでじっと待つのは不安でもあり、ご家族だけではなかな
か難しいこと
だと思います。そこで、Kさん本人だけでなく、お父様のお気
持ちにも寄り添うことで、スムーズな支援が行えるようにしました。

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